養育費立替払い制度

とあるきっかけで、この本に出会いました。


出生に関する環境(出生率など)、女性の労働環境(女性の労働力率、男女の家事分担率など)、子育ての社会環境(税金・社会保障など)に関する比較データが載っているほか、各国の子育て環境をわかりやすく解説した内容で、特に北欧に関する項目は実感として感じられることができ、興味深く読みました。

すでになじみのある内容に加え、全く知らなかった事実がコラムとして載っていたので紹介します。

 スウェーデンの「扶養費立替払い制度」は、まず社会保険庁がシングル家庭の子どもに、子どもと同居する親の収入とは関係なく一律、子ども一人につき一か月約1万5千円程度の手当を支給する。そのあと、同居していない親の給与から天引きする方法で払い戻すというもの。このように確実に徴収できる方法を取っているため、見込みの9割を集めることができているという。また、生みの父親に対する養育責任には非常に厳格で、DNA鑑定によってその確定を行い、養育費を徴収することもある。
 日本の場合、母子家庭の平均収入は一般家庭の3割程度にしかならず、このように厳しい家計状況にありながら父親からの養育費を受けている家庭は2割程度に過ぎない(労働省98年)。離婚によって年々増える母子家庭対策として、日本でも父親の養育責任に対する何らかの制度化の必要性があると考えられる。

It is surprising to know that only 20% of fathers of divorced family are paying for the expense of raising children in Japan whereas Sweden has a social system in which the government pays an allowance for the single parent family first, then deduct the amount from the salary of the other parent. It is a matter of the sense of responsibility for children, I suppose, which is a lot seriously considered in Sweden.

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